明石桜町の老舗「一とく」。誠実なご主人とまったりしたお母さんが切り盛りされています。
今回、宴会で利用させてもらいました。
付き出し、太刀魚の塩焼き、ハゲのあんかけ、羊羹の写真は1人前ですが、
それ以外は4人前です。
付き出し
付き出しにも手抜きはありません。特にタコの煮付けが絶妙です。
鰆造り・炙り
今が旬の鰆。それほど大きい型ではありませんが、いいものを仕入れられています。
脂の乗りと、適度な歯応え、そして鰆ならではの旨味がいきています。
炙りにすると皮目と身の間の旨味も味わえます。
アオリイカ造り
肉厚で、いい歯応えです。甘みが口に広がります。舌触りもいいです。
タコ造り
ほとんどレアです。サッと湯掻いたことでタコの香りが引き立ちます。
太刀魚塩焼き
太刀魚を3枚下ろしにして、丸く折りたたんで焼かれています。
骨がなく食べやすいですね。脂が乗って、ほっこりして、上品な仕上がりです。
ハゲの薄造り
肝ポン酢でいただきます。歯応えのあるタンパクなハゲの身によく合います。
テッサの必要性を感じさせない旨さ。肝ポン酢の濃厚な旨さに唸りました。
ハゲのあんかけ
煮付けではなく、上品な薄味で煮て、餡がかけられています。
先ほどの肝ポン酢をかけて頂きました。上品なハゲの白身と野菜の旨さを満喫できます。
渡り蟹
薀蓄はいりませんね。夢中でたべました。量も十分です。
松葉ガニの必要性を感じさせませんね。
鯛雑炊
薄味ですが、鯛の出汁がよく効いた雑炊です。海苔も上質ですね。
羊羹
一見、栗羊羹と思いましたが、何とパイナップルです。
これが驚くほどの相性の良さ。店主のセンスの良さを感じました。
こちらの店主はまだお若いですが、1品、1品丁寧に、誠実に作られていることがわかります。
盛り付け、味付けも上品ですが、決して見かけ重視ではなく、明石らしく、魚の旨さを十分に味わえる料理として完成されているところに感心しました。また調理方法、味付けのセンスの良さも随所に感じられます。このあたりはさすがに老舗の底力と言えるのではないでしょうか?