もう25年くらい前に使っていたアナログプレーヤーです。
当時はデジカメも所有しておらず、大事に取っていたカタログだけが
残っています。
それまで、Kenwood のDDプレヤー KP-9010を使用していました。
これといって不満はなかったんですが、僕の好きな評論家の故朝沼予史宏さんが
このラディウス3を薦めておられました。特にオーディオマニアの落語家の方との
対談が印象的でした。当時定価26万だったと思います。思い切って買いました。
あっけないほど軽くて、華奢なボディで、アームにも精密感が感じられません。
しかし、実際にレコードをかけると、実にいきいきとしたプレイバックぶりに驚きました。KP-9010のサウンドがサイドブレーキが軽くかかっているような印象を持ったほどでした。ラディウス3の快活で陽性のサウンドは僕が聴く音楽によく合っていました。
また、ハイエンドプレーヤーとは違う、ほどほどの透明感、情報量が心地よかったと思います。その後ノッチンガムのスペースデッキに乗り換えた(これも朝沼氏の影響)んですが、今になって思えば、僕にはラディウス3の方が合っていたし、楽しめていたと思います。思い起こすに、ラディウス3をやめた最大の理由は Tabrizアップグレードキットの注文トラブルでした。当時ロクサンの日本代理店はオーディオテクニカでしたが、実際はT氏お一人で切り盛りされていたようです。注文したものが、なかなか届かない。届いてもパーツが足りないなど、ちょっと嫌気がさしたことがありました。
その後T氏は独立され、大阪のオーディオショーで一度お会いしましたが、実に気さくで、自分の扱う商品を熱く、押しつけなく話しておられ、好印象を持ちました。
おそらくパーツのトラブルはロクサン本社の問題なんだろうと思いました。
このラディウス3は今でも手元に置きたいプレーヤーです。