名匠小津安二郎監督の作品を3作観た。
いずれもデジタルリマスターされたものだ。
小津作品については多くのことが語られ、評価も高いので敢えて語るつもりはない。
不思議なことにドキドキ、ハラハラするストーリー性もなく、当時の日本でありそうな家庭の風景を淡々と描いているのだが、不思議に引き込まれ、全く退屈せずに時間が過ぎていく。もちろんうたた寝もしない。
このあたりに真の魅力があるのかもしれない。
人の優しさ、身勝手さ、虚栄心、哀しみ、寂寥感、安堵感 などの様々な感情がそこはかとなく滲みでてくる。見終わった後味も悪くない。いい時間を過ごせてもらった気がする。