うまげな話

オーディオと魚料理、さぬきうどんが好きな天邪鬼オヤジの日々

KISMET

一世を風靡したMGMミュージカルも、この映画の頃(1955年)には、ネタが切れてきたというか、大衆に飽きられてきたというか、ブームの終わりを向えつつある気がします。主演はMGMを代表するバリトン、Howard Keel 脇にはAnn Blyth, Dolores Gray, Vic Damoneと、キャスト的にもインパクトは弱いですが。監督 Vincente Minnelli、製作 Arthur Freed の黄金コンビ。ミネリはこの頃は背景や衣装の方に懲りすぎているのか(以前からかなりの凝り性ですが)、映画のストーリーに面白さが欠ける嫌いがあります。MGMとしては、KISS ME KATE と同様の映画を製作したかったように感じますが、二番煎じの印象は否定できません。シネマスコープとカラー作品がTVに対抗できる売りだった時代の一作品です。